4月の研究セミナー2

前回、寺田先生の発表を紹介しました。

今回、小野先生の発表を紹介します。

 

 

小野先生は「教育行政学」「教育課程論」を専門としています。これらの学問はわが国の教育の指針や在り方を決める重要な学問です。現在、小野先生は日本とイギリスでの教育課程に関わるエビデンスの活用方法について比較し、その差異を明らかにするために調査を行っています。

 

 

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【タイトル】

教育政策形成におけるエビデンスの活用に関する日英比較研究

 ―国の教育課程改訂に資するモデル事業に焦点を当てて―

 

【目的・方法】

 「エビデンスに基づく医療」という言葉をきっかけに様々な分野や政策でエビデンスに基づいているかどうかが問われるようになってきています。私たちが小学校から高校まで受ける学校教育においても、エビデンスに基づく教育の実施が必要だと言われています。この研究では、エビデンスの集め方や活用について、国によってどのように異なるのかを、わが国における電子黒板導入の事例とイギリスにおける3Dプリンター導入の事例を比較することで差異を明らかにするとともに、他国からの示唆を得ることを目的として調査を行いました。

 

【結果・考察】

 イギリスとわが国の事例を比較したところ、イギリスではナショナル・カリキュラム改訂のために3Dプリンター導入のモデル事業を実施し、その結果をもとに反映するということを行っていました。一方で、わが国では電子黒板を「教育の情報化に関する手引」に記載するために行われたモデル事業ではなく、別の政策において実施されたモデル事業の結果を参照していました。

 

【結論】

 このことから、イギリスではエビデンスの直接的な収集を行っているのに対し、わが国ではエビデンスの間接的な利用を行っているということがわかりました。今後、教育の世界ではいかにエビデンスを収集し活用するかについて、より一層問われるようになると思われます。今回発表させて頂いた内容は、その事例の一つにすぎませんが、今後イギリスの事例を参考にしながら、わが国で教育のエビデンスを収集し活用する方法について考えていく必要があります。

 

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発表者:小野まどか

 

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小野先生のプロフィール

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/teacher/ono.html