7月の研究セミナー2 ~修士課程2年 石田航君~

 

 

前回、大学院2年の本間翔太郎君の発表内容を紹介しました。

 

今回、大学院2年の石田航君の発表内容を紹介します。

 

 

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【タイトル】

VR技術による野球選手ならびに指導者の状況認知

 

【目的】

本研究の目的は大学野球指導者の語り付きVR動画を視聴した大学野球選手の語りの変化を検討することである。

 

【方法】

まず、VR技術を用いて指導者が試合中に「どこを見て」「何を感じているのか」を収録したVR動画を作成した。

次に、被験者となる選手2名(1軍の選手1名、2軍の選手1名)に、指導者の音声を無くした状態でVR動画を視聴させ、自由に語ってもらった。

24日後に、今度は同様の動画を音声がある状態で被験者に視聴してもらった。

その30日後に、再び指導者の音声がない状態で被験者にVR動画を視聴してもらい、再度自由に語ってもらった。

 

【結果・考察】

VR動画の視聴により、1軍選手と2軍選手の語りの数が増加し、視聴前は何も語っていなかった場面で、その影響を受けたと思われる語りが複数現れた。

また、VR動画から得た価値観や評価基準をもとに、自身の語りの修正を行ない、監督の戦術選択に対して理解を示す語りが現れた。

そこで語られている内容は、指導者がVR動画中で語っている価値観や評価基準に近いものであった。

VR動画中の指導者の語りが、選手に新たな知識や視点を付与し、それらを記憶していた選手が、指導者と同じような内容のことを語れるようになったと考えられる。

実験終了後に実施された被験者へのアンケートでは「自分がこの試合で見えているものは、監督の見えているものの半分以下であった。(1軍選手)」「目先のプレーだけでなく、次の打者などを見てサインを送っていた。 (2軍選手)」など、VR動画の有効性を実感できる感想を選手たちは述べている。

 

【結論】

指導者のVR動画を視聴することによって、選手の語りは指導者の語っている価値観や評価基準に近いものに変化していった。

このことから、VR動画を用いて「ベンチ入りの疑似体験」を繰り返し行なっていくことで指導者の采配を理解し、それを積み重ねることで野球観の醸成につながることが期待される。

 

 

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石田航君(修士課程2年)

 

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前回の本間君の研究と同様、石田君の研究もVRを使用した研究となっています。

 

科学技術の発展に伴い、研究の分野でも新たなことができるようになってきます。

 

本間君も石田君もVRを使用するという、とてもユニークな発想で研究を行っています。

 

このような研究が現場に還元され、指導者養成、選手の能力向上に貢献することを期待せずにはいられません。

 

二人には、既成の価値観に囚われることなく、自由な発想で面白い研究を進めてもらいたいと思います。

 

 

 

新潟医療福祉大学大学院健康スポーツ学分野では、スポーツに関する研究も積極的に行われています。

 

健康、スポーツ、運動、教育といったことに強い興味、関心がある学生および社会人は、本学の大学院への進学を考えてみてはどうでしょうか!?

 

より高度な専門性を身につけて社会で活躍することができるはずですよ!!

 

 

 

 

 

新潟医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科 健康科学専攻 健康スポーツ学分野

https://www.nuhw.ac.jp/grad/field/master/hs.html