3月17日(日)~3月18日(月)に、上越教育大学で「第32回日本スポーツ運動学会大会」が開催されました。
以下、寺田先生からの報告です。
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日本スポーツ運動学会は、スポーツ運動に関する理論的、実践的研究ならびにその相互交流を促進することによってスポーツ運動学の発展をはかり、これによってスポーツ実践に資することを目的としています(日本スポーツ運動学会HPより)。
簡単にいえば、スポーツ運動学とはスポーツ運動に関わる諸問題を改善、解決を図るための学問であり、学会とはそれを試みる専門家(研究者、指導者、教員など)の集まりということができます。
ここに集まる専門家は運動を教えるためにはどのように指導した方が良いのか、運動を覚えるためにはどうすれば良いのかといったことを研究しています。
そして、この学問は保健体育教員免許状取得のための必修科目にもなっています。
そのため、保健体育の教員免許を取得する学生は必ず受講しなければなりません。
ちなみに、本学科では1年の必修科目、つまり、学科の1年生全員が受講することになっています。
今大会では学会大会初のワークショップを開催し,なわとびを行いました。
まずは、長なわとびを行いました。
次に、組なわとびのデモンストレーションを見せてもらい、参加者はそれを参考に実践してみました。
小学生の頃に長なわとびをやったことがあるので、長なわとびは難しくはなかったです。
しかし、組なわとびはとても難しく、二人一組でやった際に5回も跳ぶことができませんでした。
頭では理解しているのに、身体が思うように動いてくれないという体験をしました。
スポーツ運動場面ではよくあることですが、久しぶりに自分が体験して学習者の「できない」という悔しさ、もどかしさといった気持ちを改めて感じることができました。
ワークショップのあと、講義室に移動して基調講演、研究発表を聞きました。
会場の様子
スポーツ運動学の教員は、基本的には各大学に1人しかいません。
本学でもスポーツ運動学を専門とした教員は私だけです。
そのため年一回の学会を通して、同じ学問を専門とする諸先生方にお会いし、研究発表を聞き、意見交換をすることはとても有意義な時間となります。
諸先生方から刺激を受け、私ももっと頑張らなければと思いました。
また、今大会ではワークショップもあり、それを通して運動を覚えることはやっぱり難しいことだなと実感しました。
学会で得たことを研究や授業だけではなく、現在運動教室を担当しているので運動教室にも生かしたいと考えています。
人間の運動は不思議なことばかりです。
身体を動かしたくても動かせない、一生懸命指導しているはずなのに学習者がなかなかうまくならない。
そんな人間の運動学習に興味関心がある人は、ぜひ声をかけてください。
「どうすれば動きを覚えられるのか」「どうすれば動きをうまく教えられるのか」といったことを一緒に考えましょう。
寺田先生のプロフィール
https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/teacher/terada.html
新潟医療福祉大学 スポーツ教室(子どもの運動能力向上教室担当)
健康スポーツ学科
https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/