第41回大宅壮一ノンフィクション賞
新聞記事で発見
この4月に発表された標題の受賞作品です。
「逝かない身体(シリーズケアをひらく)」
川口有美子著、医学書院、2009年
この賞は、大宅壮一氏のマスコミ活動を記念して制定されたもので、
「ノンフィクション分野における"芥川・直木賞" をめざし、新しいノンフ
ィクション作家の登場を促すとともに、すぐれた作品を広く世に紹介す
ることを目的とする」そうです。
そして今回の受賞理由は、
「脊椎の病気「筋萎縮性側索硬化症」、略してALSという難病がテーマ
である。この著者は、文章力もあり、死生観に対する哲学的な思索も独
自性があり、世間に広く伝える意味でも受賞が望ましい」
とあります。
本学図書館も注目の「シリーズケアをひらく」。
出版元の医学書院のHPによる案内は↓
「科学性」「専門性」「主体性」といったことばだけでは語りきれない地点
から≪ケア≫の世界を探ります
http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=81229
本学図書館でも15タイトル所蔵。どれも面白そう。お勧めです
余談ですが、
今回の記事を書くにあたり、過去の受賞作を目にして、筆者、ノン
フィクション好きでもあることを再確認しました。
こちらもお勧めです
第1回(1970年) 石牟礼道子(受賞辞退)『苦海浄土』
第2回(1971年) イザヤ・ベンダサン『日本人とユダヤ人』
第6回(1975年) 吉野せい『洟をたらした神』
第16回(1985年) 吉永みち子『気がつけば騎手の女房』
第19回(1988年) 吉田司『下下戦記』
第20回(1989年) 石川好『ストロベリー・ロード』
第21回(1990年) 辺見じゅん『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』
第28回(1997年) 野村進『コリアン世界の旅』
第35回(2004年) 渡辺一史『こんな夜更けにバナナかよ』
(ほ)