少し遅くなりましたが、ノルウエーのオスロで行なわれた、
国際水泳学会(11th International Symposium on Biomechanics and Medicine in Swimming)の報告です。
この学会は、4年に一度行なわれる水泳・水中運動を中心とした学術研究の世界最大の祭典で、今年で11回目を迎えた今回も、世界中の研究者から、水泳・水中運動に関するトレーニング科学、運動生理学、バイオメカニクス、医学、栄養学、心理学、リハビリテーション、など幅広い分野に関する約250もの研究発表が行われました。
監督の私(下山)、トレーナーの地神先生、アドバイザリースタッフの佐藤大輔先生、栄養アドバイザーの佐藤晶子さんの4名が参加し発表を行ってきました。
その中で、佐藤大輔先生がこの学会の最も栄誉とされる35歳以下の最優秀賞(ARCHIMEDES AWARD)を獲得する快挙を成し遂げました。
今回の学会で得た最新の情報をコーチングに活かしていこうと思います。
26日(日)に相模原グリーンプール(短水路)で行なわれた、関東学生夏季公認大会の結果です。
インカレの標準記録を突破する最後のチャンスでした。
自己ベスト更新、および、新たにインカレ標準記録を切ったメンバーは以下の通りです。
白野友梨奈(石川県出身)
50m自由形 25”75 (自己ベスト!)
4年生最後の短水路でついに25秒台突入!!最後のインカレで勝負をかけます!!!
小嶋紫織(茨城県出身)
50m自由形 26”79 (自己ベスト!)
4年生の意地を見せてくれました!!
和泉田有沙(新潟県出身)
50m自由形 27”02 (自己ベストタイ!)
100m自由形 58”94 (自己ベスト!!)
この1年間じっくりと力をつけてきました!!
森山幸祐(愛知県出身)
1500m自由形 16’12”06 (自己ベスト!)
地道な努力の成果です!!
自己ベストを出すも、インカレ突破できずに悔しがる。
そこへ・・・土肥隆輔が!! 絆の深い師弟愛です。
木村祐輔(静岡県出身)
200m自由形 1’54”70 (自己ベスト!)
自己ベストもインカレ標準まであとわずかで悔しがる。
この悔しさを忘れるな!!
大森悠多(茨城県出身)
100m自由形 52”59 (自己ベスト!)
100m自由形(リレー第一泳者) 52”19 (自己ベスト!&インカレ突破!!)
リレー第一泳者でインカレ標準突破!!
まさにチーム力です!!
応援に駆けつけていただいた保護者を始めとする関係者の皆様、ありがとうございました。
日本水泳連盟初代会長、末広嚴太郎氏が残した遺訓であります。
[練習十則]
第一則 先ず正しいトレーニングによって体を作れ。体を作ることを忘れて、いたずらに技巧の習得を努めても決してタイムは上がらない。
第二則 体と泳ぎを作ることを目的とする基礎練習と、レース前の調子を作ることを目的とする練習とを混同してはならぬ。レース前になって、むやみにタイムばかりとるような練習は、最も悪い練習である。肉体的にも、精神的にもいたずらに精力を消耗するだけのことである。
第三則 むやみに力泳するよりは、水に乗る調子を体得する事が何より大切である。
第四則 スタートとターニングとの練習は、泳ぎそのものの練習より大切だと思わねばならぬ。
第五則 一つ一つのストロークを失敗しないように泳ぐ事が、最もよいタイムを得る方法である。
第六則 レース前の練習に当っては毎夕朝必ず体重を測れ。もし、朝の計量において体重の回復が充分でないことを発見したならば、練習の分量を減らさなければならない。
第七則 スランプは精神よりむしろ体力の欠陥に原因していると思はねばならぬ。いたずらにあせるより、思い切って2,3日練習を休む方がよろしい。
第八則 レース間際に体を休ませるつもりで力泳を控えることは非常に危険である。体を休ませるために練習分量を減らしたければ、力泳をせしめつつ、その分量を減らすようにせねばならぬ。休ませるつもりでフラフラ泳がせると調子がくずれてしまう。
第九則 あがる癖のある選手にいくら精神訓話を与えても、何もならない。いかなる場合にも体を柔らかくして、水に乗って泳げるように徹底的に練習させ、癖づけてしまうことが何より大切である。
第十則 よき練習は良きコーチによってのみ行われ得る。しかしコーチのみ頼って自ら工夫することなき選手は上達しない。
日本水泳連盟会長:末広 嚴太郎
(昭和14年・機関紙「水泳第64号」に掲載)
古きをたずねて新しきを知る。
現在のトレーニングは、日々変化しますが、昔から変わらぬものがあります。
<インカレまで>
コーチ:馬場
6/23(水)の朝練習は、自主参加の朝練習でした。
練習内容は各自にお任せして泳ぎます。
選手それぞれの課題に合わせて、自分のペースで練習できることは、自主練習の魅力だと考えています。
人よりも1回でも多く、正しく理想の動きや泳ぎができれば、シナプス伝達がより効果的に行われます。
正しく泳ぐ成功率が上がる→自動的にできるようになるということです。
試行錯誤の段階→意図的調節の段階→自動化の段階
たまにうまくいく→意識すればできる→意識しなくても勝手にできてしまう。
自動化の段階までに練習や時間を要しますが、間違った泳ぎを繰り返しても一向に速くなれません。
(末広嚴太郎氏の)練習十則に
~一つ一つのストロークを失敗しないように泳ぐ事が最も良いタイムを得る方法である~
というものがあります。
短期間で記録を伸ばしたければ、低い強度や遅いスピードでも一つ一つのストロークを丁寧に泳ぐことをオススメします。
そして、ライバルよりも一掻きでも多く理想のストロークができるように工夫しましょう。
それを練習で継続できれば、トップスイマーに似た筋が発達し、体が出来上がるはずです。
<背中が進化中の土肥選手>
<浅野選手:怪我をしても夏の為にDrylandで補強!>
<皆川選手:怪我をしてもDrylandで速くなろう!>
<インカレまで>
コーチ:馬場
6/20(日)は、本学大学院生である沖田さん(アシスタントコーチ)の誕生日でした。
ミーティング終了後に部員みんながBirthday songを合唱してくれました。
沖田さんは、朝練習前に学校へ来て勉学に励んでいます。
そして、夕練習終了後にも勉学に励んでいます。
毎日繰り返して、いつの間にか習慣化しています。
人に与えられている時間は、24時間。
使い方は、その人の自由です。
しかし、この時間は、1日ごとにリセットされます。
18時間使っても、10時間しか使わなくても次の日には、みんな同じ24時間。
私は、お金に置き換えて考えます。
欲しいものに思いっきり使った方が賢いと思います。
無駄なものにお金をかけていませんか?
24時間の使い方は自由。
勉強、練習、休養、食事etc...
バランスが大切ですが、将来に残るものを見据えて、1日1日を大切にしていきましょう。
<沖田健二さん>
(コーチ:馬場)
ゴールデンウィークに泳ぎこむ際、100m×100本を行いました。
低い強度ですが、100m×100本も行くと水を掴む感覚が自然と養われます。
スプリンターは、泳ぎを崩さないように距離を減らしたり工夫をすることがミソですが、スプリンターも泳ぎを崩さずに泳ぐことができれば、水の感覚がしっかりと養われています。
Longのメンバーは、自主的に練習メニューを考えて泳ぎます。
6/16(水曜日)
その日、2人の選手は100m×100本を自主的に泳ぎました!!
土肥隆輔選手(健康スポーツ学科2年)
伴藤美久選手(健康スポーツ学科1年)
2人の他にもLongの選手は、持久力という面を重視して自主的にしっかりと泳ぎ始めました。
<H21年100m×100本を終えた卒業生の井口さん>
普段から、低強度で長い時間泳いでいた彼女は、ケロッとしていました!
普段から本気でいなければ、本気の出し方を忘れてしまいます。
インカレは、もう眼の前。
1日1日を大切にしましょう。