先週土曜日(5/28)は全員、長水路(メイワサンピア)での練習でした。
長水路では、50mの間で一度減速してしまった泳速を泳ぎながら加速することは余分なエネルギーを消費することにも繋がるため、50m間での減速を最小限に抑えることを重要視することが不可欠となってきます。
また、仮にスタートと全てのターンで15m潜水して進む選手を想定し、潜水している距離と水面上を泳ぐ距離を単純計算すると
100mレースでは、
短水路:潜水60m、水面上40m
長水路:潜水30m、水面上70m
200mレースでは、
短水路:潜水120m、水面上80m
長水路:潜水60m、水面上140m
となります。
同じ距離でも短水路と長水路では全く異なる負荷を必要とすることが一目瞭然です。
逆にとらえれば、長水路でのレースを想定すると、短水路での練習にも工夫が必要となってきます。
特にこれから夏に向けて、その辺を意識して練習メニューも作成していこうと思います。
また、選手もその辺を意識した上で練習に取り組んでほしいと思います。
ジャパンオープン終了後、毎週木曜日の夜、選抜メンバー(ジャパンオープン標準記録突破者)でメイワサンピア(長水路)練習を行なうことにしました。
それによって、週に1回、チームが競技レベルで2つに分かれて練習することになりますが、本学水泳部がこれから更に強いチームになるためには、このメンバーが全国の舞台で闘えるようになることが必須であり、そのためには、このような長水路での練習機会を増やす必要があると判断しました。
他のメンバーもこれから行なわれる各種大会でジャパンオープン標準記録を突破すれば選抜メンバーに入ることができますので、一人でも多くのメンバーが入ってくることを期待しています。
また、選抜メンバーはチームを代表しているという「プライド・自信・責任感」を持って練習に取り組んでもらいたいと思います。
5/26はその第一日目。かなり良い練習ができました。
夏に結果を残すために一歩ずつ確実に前進していきます!
4/21(木)、今シーズン2回目のゴールセットを行ないました。
内容は
6*50m*3s (1'30") Hard
または
6*100m*3s (1'40") Hard
セット間は5分程度。セット間で、できる限り回復させて、18本全て全力。
ほぼ毎週行なっています。
今から約15年前、筑波大学コーチ時代に当時の萬久ヘッドコーチと試行錯誤して上記50mのメニューにたどり着きました。
(100mのセットは新潟医療福祉大学に来てからの中長距離用選手用アレンジメニューです)
それまで筑波大学では、20*50m(1'30")をゴールセットとして行なっていましたが、練習後の血中乳酸濃度を測定したところ、無酸素エネルギー代謝(解糖系)に期待していたほど負荷をかけられていなかったため、6*50m*3s (1'30") に変更。
その結果、期待通りの負荷をかけることができ、さらに100mレースタイムや後半タイムとも関連性が深いことが分かりました。
参考論文:大庭昌昭、萬久博敏、下山好充、椿本昇三、野村武男:競泳のトレーニング法に関する研究 : ゴールセットと競技記録の関係について.筑波大学運動学研究 13, 75-86.1997.
参考までに・・・
大学生男子選手で、6*50m*3s (1'30") の18本平均タイムを2倍して2秒引いたタイムが、100mのレースタイムとほぼ一緒になりました。例えば、平均タイムが30秒0だった選手は、100mレースタイムが58秒0。
逆に、58秒0を出したければ、この練習の目標タイムが30秒0を割ってくる必要があります。
ただし、この計算式は「大学生男子選手」にのみ当てはまるので、注意してください。
ジュニア選手や女子選手、筋肉量が少なく回復が早い選手などは、この計算式による目標タイムでは遅すぎます。
おそらく、18本平均タイムを2倍して1秒引いたタイム、あるいは、2倍したタイムが100mのレースタイムとほぼ一緒となると予想されます(こちらは、客観的なデータが無いので、あくまで予想ですが)。
このメニューをゴールセットと呼び始めてから、約15年。
ゴール(目標)をセット(設定)するメニューとして、これからも継続していきたいと思います。
ショートグループもミドルロンググループも毎週火曜日はハードに追い込みます!
今週のメインスイは・・・
<ショートグループ>
12*100 (3') Max Average
8*50 (1'20") 25mHard w/Fin
<ミドルロンググループ>
6*100 (2') Max Average
6*100 (1'50") Max Average
3*100 (1'40") Max Average
1*100 All out
両グループともに、Max Averageの練習でした。
選手、マネージャーから良いオーラがでていました。
こういう練習が毎回できればチームとして絶対に強くなれる!