中学校,高等学校の保健体育の教師になるために(2)
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「中学校・高等学校の保健体育の教師になるために」の第2回です。
先回紹介した
「教職に関する科目」
「教科に関する科目」
「教科又は教職に関する科目」
「その他の科目」
という科目群にはそれぞれどのような内容の科目があるのでしょうか?
まず「教職に関する科目」には教育とはいったい何なのか,保健体育を始めとする様々な教育はどうすれば上手くできるのかといった内容の科目が含まれています。
具体的な授業科目として,教職概論や教育原理,教育心理学,保健体育科指導法などが挙げられます。
次に「教科に関する科目」ですが,こちらには体育実技やその指導法,体育やスポーツ,学校保健の専門的な内容の科目が含まれています。
具体的な授業科目としては,陸上,水泳,サッカー,バスケットボールを始めとする各種競技種目の授業や運動学,運動生理学,学校保健などが「教科に関する科目」にあたります。
「教科又は教職に関する科目」とは,「教職に関する科目」と「教科に関する科目」の中間的な位置づけの科目が含まれています。
コーチング論,体力測定評価,体力トレーニング論,スポーツマネジメント論,生涯スポーツ論などがこの分類に当てはまります。
そして最後の「その他の科目」ですが,これは教師になるための教養を身につけるために必要とされる科目です。
法学入門,英語,情報処理,教養体育などがあります。
中学校の保健体育の免許を取る学生も高校の保健体育の免許を取る学生もここまで紹介したような授業を履修します。その中で高い実技能力と,教育能力,教養を併せ持つ教師,スポーツが得意でなおかつスポーツや保健を教えるのが得意な教師として成長していきます。
中学校と高校の免許取得の違いですが,免許を取るための必要な内容や単位数には少し違いがあります。
ですので,中学校の免許と高校の免許をどちらもとる,と考えている学生はどちらか一方だけ取る学生よりも少し取らなければならない授業の数が多くなります。
ですが,重なっている部分が大きいので,どちらか一方の免許を取るための授業を全て履修すると,もう一方の免許を取るために必要な授業の履修のほとんどがすんでいることになるので,中学校と高校の教員免許をどちらも取った上で卒業する学生は,どちらか一方だけ取る学生よりもずっと多いです。
続きは次回!