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2021年7月

2021年7月30日 (金)

【研究紹介】運動中は体温の低下を感じにくくなる〜スポーツ中の低体温症の発生要因を解明〜

いきいき放送局へようこそ!

健康スポーツ学科 講師の藤本知臣先生らの研究論文が国際誌 Physiology & Behavior に掲載されましたのでご紹介します。

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ヒトは寒さを感じると、「上着を着る」「体を震わす」など体温の低下を防ぐ行動を取ります。そのためには、身体各部からの温度情報を基に、寒さを感じることが重要になります。

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図1. 行動性体温調整反応が生じるメカニズム

これまで、皮膚の温度感覚は運動によって鈍くなることが知られていますが、運動中に体温が低下する場合に、皮膚や全身の温度感覚がどのように変化するかについては明らかになっていませんでした。

今回の研究では運動中でも低体温症が生じるメカニズムを明らかにするため、体温が低下した場合の温度感覚の特徴と運動との関係について検討しています。

その結果、特に体の深部の温度が大きく低下した際の全身の温度感覚は、低強度の運動をしている場合の方が安静を維持している場合よりも鈍くなることが分かりました。

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図2. 各体温レベルにおける全身の温度感覚

つまり、運動をしていると、体温が低下しても、“寒い”という感覚を感じにくくなるため水温の海や川での水泳や冬季のスポーツ、雪山でのハイキングなどでは、体温の低下に気付かず、低体温症に陥ってしまう可能性が考えられます。

このような状況を防ぐためには、事前に体温を十分に高めておくことや、寒さを感じる前に上着を着用し体温の低下を防ぐことが重要であることが示唆されました。

この研究は下記リンクからも見ることができるのでぜひご覧ください!

研究論文(ここをクリック)

プレスリリース(ここをクリック)


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2021年7月 8日 (木)

【研究紹介】耳・皮膚からの感覚情報は、行動を抑制するために欠かせない⁉

皆さんこんにちは!

 

本日は、大学院生の五十嵐 小雪さん(指導教員:佐藤 大輔 教授)らの研究論文が国際誌Cerebral Cortexに掲載されましたので、その研究を紹介します!


多くの感覚情報をもとに自らの行動を抑制する能力(反応抑制)は、日常生活やスポーツ活動で重要ですが、

感覚の種類によって、その能力がどのように変化するか?」については分かっていませんでした。

 

今回の研究では、人は、目からの情報よりも、耳や皮膚から得る情報の方が、次に起こることを予測して、行動を遅らせることが明らかとなりました。

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【大学院生の五十嵐 小雪さん (現・博士課程、健康スポーツ学科卒業生)】

 

 

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図1.これまでの研究に用いた課題における問題点

点線枠:行動をキャンセルする能力を測定するための課題の説明(左→Go試行,右→Stop試行)
点線枠の下:これまで用いられてきた課題のStop試行における問題点

 

 

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図2. 本研究におけるストップシグナル課題

Go試行)対象者は、視覚では左右の白い矢印、聴覚では2種類の音、

体性感覚では人差し指/小指への電気刺激が呈示されたら、素早く指定されたボタンを押します。
Stop試行)Go刺激に続いて、視覚では赤い矢印、聴覚と体性感覚ではGo刺激と同じ刺激が呈示されたら、

ボタンを押す行動をキャンセルしなければなりません

 

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図3. 選択反応課題
 

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図4. n番目の反応時間の求め方

 

 

5図5. 本研究の結果

a) 行動を遅らせる能力は、視覚よりも聴覚と体性感覚で機能しやすいことが分かりました。
b) 行動をキャンセルする能力は、どの感覚情報でも変わりませんでした。


この研究の詳細は、大学の研究力紹介ページで読むことができます!

 

新潟医療福祉大学 研究力ページ

 

新潟医療福祉大学では、スポーツは好きだけど運動が苦手、

競技者としての実績がないといった方でも、科学を通じてスポーツに携わることが可能です!

研究対象となるアスリートやコーチが多く在籍しており、研究に力を注ぐ教員・環境も揃っています

健康スポーツ学科で、スポーツを「科学」しましょう !

 

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2021年7月 7日 (水)

新着任教員の紹介⑤ 柴田 篤志 先生

こんにちは!

新着任教員の紹介⑤ということで、

今回は、柴田 篤志 (Shibata Atsushi) 先生のご紹介です!


はじめまして。

4月から健康スポーツ学科の教員として着任しました、柴田 篤志です。

 

出身は京都府で,この3月までは関東に住んでいました。新潟に住むの初めてですが、

自由に移動することができない状況が続いているので、落ち着いたら色々な場所に出掛けたいと思っています。

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研究の専門分野はスポーツバイオメカニクスで、陸上競技の跳躍種目を中心に動きの評価、

アスリートの試合でのパフォーマンス分析や科学的データによるサポート活動などを行っています。

 

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スポーツバイオメカニクスという言葉だけを聞くと難しそうという印象を持つ人も多いかと思いますが、

自分自身の動きやトップ選手の動きを数字などで客観的に見たり、

比較したりすることでパフォーマンスの向上やコーチングなどに役立つヒントを見つけることができる可能性もあります。

 

授業は主に陸上競技に関連する授業を担当します。

また、陸上競技部の跳躍コーチとしても活動しているので、競技場にいることも多いと思います。学生と一緒に動いていることも多いかもしれません。

 

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陸上競技に関することやヒトの動きの分析に興味がある人など、聞いてみたいことがある人はぜひO棟412合同研究室まで来てください。


 

柴田先生は陸上跳躍コーチングとバイオメカニクスの専門家です!

陸上だけではなく、スポーツの動作に関する質問をしてみると、

きっといろいろなことを教えてくれると思います。

 

ぜひ、柴田先生のいるO棟合研に遊びに行ってみてください!

柴田 篤志先生の紹介ページ


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2021年7月 1日 (木)

新着任教員の紹介④ 松浦 由生子 先生

こんにちは!

 

7月1発目の記事は、新任教員の紹介④、

松浦 由生子 (Matsuura Yuiko) 先生のご紹介です!


4月より健康スポーツ学科に講師として着任した松浦由生子(まつうらゆいこ)です。

富山県出身で大学卒業後は理学療法士として関東での病院勤務→早稲田大学大学院→早稲田大学スポーツ科学学術院での勤務を経て、今年度より新潟に来ました。

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担当授業は解剖学、機能解剖学で、研究活動はケガの予防に関する研究をしております。

また理学療法士・トレーナーとしてアスリートのリハビリやコンディショニングに関わるサポートを続けています。

 

水泳選手であった高校時代にケガをして、その際にサポートをしてくださったトレーナーさんとの出逢いがきっかけで理学療法士・トレーナーの道を志しました。

その後も恩師や選手のおかげでトレーナーとして沢山の好機に恵まれました。

今でもトレーナー活動を通してアスリートの方々と過ごす時間は非常に尊く、良い仕事をさせてもらっているなと日々感じております。

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皆さんにも大学生活を通して、素敵な仲間や恩師と出会い充実した大学生活を送ってほしいです。私にもできることがあれば全力でサポートしたいと思います。

 

また何か相談があれば、ぜひO棟402研究室へお越しください。


 

松浦先生は美味しいものを食べることや、海外に行くことが大好きだそうです。

たくさん新潟の美味しい店を教えてあげて下さい!

 

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松浦 由生子先生の紹介ページ

 


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