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2013年12月 6日 (金)

講義中の態度は如何にあるべきか

学生との話し合いの中で、なるほどな、と思うことがあった

効果的なプレゼンテーションの仕方についてみんなで考えているとき、
ある学生が「講義中に寝る学生の心理・行動パターン」について語りだした

その分析は的確かつ論理的
その口調は穏やかで冷静
私もえらそーに「コーギは聞いている人のためにあるものだからね」とかなんとか言ってはみたものの、心の中で感服した

教壇に立つと、学生のことが驚くほどよく見渡せる

講義中に寝ている学生を冷やかにみつめている学生の目がある
講義開始時間が来てもおしゃべりを止めない子たちを、一瞬にして静かにすることができる力をもった学生がいる
そういう学生に触れるたび、大学の講義はまだまだ学ぶ者たちのために保障されている場なのだと救われた気持ちになる

なぜそう思うか
それは私自身が、かつて、ほぼすべての講義で突っ伏して寝ていた張本人だったからだ
しかも、先生の死角になる1番前をわざわざ選んで、堂々と

教壇に立つ側になった今ならわかる
当時の私は、先生に「みのがされていた」わけではない
「見捨てられていた」のだ

一方、そんな私を見捨てずに、「冷たい視線」でみてくれていた友人の目があった
そんな私に容赦ない厳しいことばを投げつける友人がいてくれた

彼らのおかげで、今の私は脱落することなくここにいる

私に学ぶことの大切さを教えてくれたのは、
学ぶことの大切さにいち早く気づき、
講義を大切にしなければならないことにいち早く気づいていた友人たちだった

今の私は、もしかしたら、「大学の研究室」という場で、
当時の友人たちのように学ぶ意欲のある前向きな学生との楽しい議論の時間を通して、
かつて私が手に入れることができなかったかけがえのない時間を、
今の学生たちとともにやりなおしているのかもしれない

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