専門的なお話し Feed

2019年12月12日 (木)

国際学会に参加して ~修士課程2年 栃倉郁実君~

 

10月19日(土)~10月23日(水)までアメリカ合衆国のシカゴで開催された、9th Annual meeting of the society for Neuroscience 2019に参加してきました。

 

会場に入ってすぐに、SFN2019の規模の大きさに驚きました。以前、ヨーロッパスポーツ科学学会(ECSS)に参加させていただいたことがありましたが、その時とはまた違った雰囲気と緊張感がありました。

聞きたい、見たいポスターを探すにも一苦労でしが、自分自身の研究活動に活かせる情報を多く吸収することができました。

様々な研究をしている人たちが一堂に会する機会は非常に貴重だと思いますし、参加させていただいた経験はこれからの人生に必ず活きることだと思います。

 

皆さんも、学会に参加する機会がありましたら積極的に参加してみてはいかがでしょうか。

 

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新潟医療福祉大学大学院健康科学専攻健康スポーツ学分野

https://www.nuhw.ac.jp/grad/field/master/hs.html

 

健康スポーツ学科

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/

2019年12月 9日 (月)

10/19~23 Society for Neuroscience に参加して

 

こんにちは。大学院生の山崎雄大(博士課程3年)です。

 

10/19 ~ 23 にかけてアメリカのシカゴで行われたSociety for Neuroscience (SfN) という学会に参加してきましたので、今回のブログで紹介させていただきます。

 

 

 

SfN は神経科学分野における最大の規模を誇る学会です。

 

わたしは今回初めて SfNに参加しましたが、その規模の大きさに圧倒されてしまいました。

 

今まで参加したどの学会よりも大きな会場で、参加者の数も桁が違いました (毎年3万人前後が参加するようです)。

 

まるでお祭りのような雰囲気だったのを覚えています。

 

 

 

わたしもポスターで発表してきました。

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発表内容としては、ペダリング運動をすることでヒトの一次体性感覚野と呼ばれる領域の脳活動や、一次体性感覚野が関与する体性感覚機能がどのように変化するか、を検証したものになります。

 

運動に関する研究をしている参加者は非常に少なかったのですが、何人かの方が質問をしてくれました。

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わたしが国際学会に参加するのは3回目となります。

 

以前よりも英語でディスカッションができるようになったような気はしますが、それでも相手の英語のスピードに追い付けなかったり、ディスカッションをしていても、ボキャブラリーの少なさから、自分の伝えたい細かいニュアンスを上手く伝えきれないことが多くあり、実力不足を痛感しました。

 

日常生活で使うような会話はもちろんですが、海外の研究者とディスカッションを行うためには、学術的な英語を身に着けていかなければいけないと感じています。

 

 

 

日本から出て海外の学会に参加することは、もちろん不安も大きいですが、今後の研究活動のモチベーションを非常に高めてくれます。

また、海外に出ることで 「英語がうまくできないなあ」とか、学会に行くことで「まだまだ知識が足りないなあ」とか、上手くいかない・できない体験をたくさんします。

 

「上手くできたこと」もモチベーションにつながるのですが、わたしにとっては、「上手くいかなかった・できなかった」経験もとても重要です。

 

このような経験は危機感を生み、頑張ろうという思いを強くします。

 

わたしにとっての大きな原動力のひとつだと感じています。

 

 

 

今回、学会に参加して「できなかったこと・上手くいかなかったこと」をたくさん経験しました。

これらが少しでもできるようになるために、今後も研究活動等に励んでいきたいと考えています。

 

 

新潟医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科 医療福祉学専攻

https://www.nuhw.ac.jp/grad/field/doctor/major.html

 

新潟医療福祉大学大学院 健康科学専攻 健康スポーツ学分野

https://www.nuhw.ac.jp/grad/field/master/hs.html

 

健康スポーツ学科

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/

 

2019年11月 5日 (火)

アスレティックトレーナーの筆記試験に向けて

 

健康スポーツ学科に入学してくる学生の中には、アスレティックトレーナーを目指す学生もいます。

そして、その志を持ち続けながら、勉学、実習に励んでいます。

そんな彼らが、今週アスレティックトレーナーの筆記試験に挑みます。

これまで学んできたことを最大限に発揮して、まずは筆記試験を突破してもらいたいと思います。

筆記試験の後には実技試験が待ち構えています。

目指していたアスレティックトレーナーへなるために、関門が立ちふさがりますが、みんなで乗り越えましょう!!

 

皆さんも、そんな彼らを応援してもらえたら大変嬉しいです。

よろしくお願いします。

 

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筆記試験対策の様子

 

 

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

https://www.nuhw.ac.jp/career/work/sport02.html

 

健康スポーツ学科

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2019年10月18日 (金)

専門ゼミオリエンテーション

 

10月のとある日に、2年生を対象にして専門ゼミ選択のためのオリエンテーションが行われました。

 

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様子1

 

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様子2

 

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様子3

 

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様子4

 

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専門ゼミ一覧

 

 

2年生は専門ゼミを選択し、来年度からゼミ担当教員の下に卒業研究を行っていくことになります。

2年生には、ぜひ自分の興味関心のある「学問」を選択してもらいたいと思います。

何について知りたいか、どんなことに興味関心があるのか。こんなことを考えながらゼミを決めてもらいたいですね。

 

ゼミの担当教員は、その道の「専門家」です。

 

その学問についての造詣が深く、「研究者」としても一流の先生ばかり。

そんな先生の下で2年間も密度濃く学べるのだから幸せなことですよ。

 

慎重にゼミを選択肢、大胆に決断してください。

 

 

 

健康スポーツ学科

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2019年10月 9日 (水)

日本体育学会発表:「青年期前期のボディイメージ」に関する研究

 

こんにちは、健康スポーツ学科で主に野外活動の授業を担当している吉松です。

9月10日(火)〜12日(木)に開催された日本体育学会第70回大会に参加し、体育心理学分野でポスター発表をさせていただきましたので、その内容を紹介させていただきます。

 

研究タイトル「青年期前期のボディイメージに関連する3尺度の作成-性別・学年・体格・身体活動レベルによる検討-」

人が自分の身体について抱く心象のことをボディイメージといいます。

中学生・高校生の年代にある青年期前期は、身体の急激な成長と心の発達により、ボディイメージへの関心が増す一方で、評価が下がる傾向にあると言われています。

 

また、ボディイメージは自分の身体に対する「評価」「知覚」「関心」など多次元で構成されていると考えられています。

しかしながら、青年期前期のボディイメージを多次元から測定する尺度は国内に見当たりませんでした。

 

そこで本研究は、青年期前期のボディイメージの特徴を把握するための基礎研究として、

青年期前期用の「身体感覚尺度」、「社会的体格不安尺度」、「日本語版身体的自己評価尺度(PSDQ-J)」を作成し、

それらの尺度と性別・学年・体格・身体活動レベルとの関連を検討することを目的としました。

 

発表では、

男女差や運動経験、健康に関する知識との関連に関する視点、

学校教育における体力測定や体育科教育への活用に関する視点、

など様々な角度からご質問やご意見をいただきました。

 

今回の発表で、この研究内容を実践現場に活かすアイディアを多く得ることができ、次の発展的な研究に向けて決意を新たにしているところです。

近いうちには、研究論文としてもまとめようと思いますので、興味がある方はぜひご覧ください。

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(文責:吉松 梓)

 

吉松梓先生のプロフィール

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/teacher/yoshimatsu.html

 

健康スポーツ学科

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2019年10月 7日 (月)

日本体育学会発表:総合型地域スポーツクラブ研修での学びの一考察

 

スポーツ庁は2016年度より「スポーツ経営人材プラットフォーム協議会」を設立しました。そこでは、スポーツ経営人材育成のリキュラム構築の方向性を検討しています。

一方、スポーツは「遊び」「公共性」といった要素を多分に含んでいます。

そのため、テキストで知識を学ぶ形式知に拠らない暗黙知を必要とします

しかしながら、その専門的力量を育む教育手法については確立されていません。

この研究では、総合型地域スポーツクラブのスタッフ研修での学びを明らかにしました。

結果、組織課題研修において「抽象的問題」の発話が多い。

「具体的課題」と「回答」の発話は自己課題研修において多い。

課題の抽出は、自己課題研修の方が組織課題研修より多いことがわかりました。

以下は、上記を日本体育学会で発表したポスターです。

さらに詳しく知りたい方は、西原まで連絡してください。

 

 

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西原康行先生のプロフィール

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/teacher/nishihara.html

 

健康スポーツ学科

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/

 

 

2019年10月 4日 (金)

卒業研究の様子(市川ゼミ)

 

健康スポーツ学科では、卒業論文を書きます。

卒業論文を書くためには卒業研究が必要になります。

 

夏休みのある日、市川浩先生(クリック)のゼミ生が何やら実験を行っていました。

 

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準備の様子1

 

 

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準備の様子2

 

 

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準備の様子3

 

 

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準備の様子4

 

 

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準備の様子5

 

 

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準備の様子6

 

 

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準備の様子7

 

 

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実験道具

 

 

この日、被験者(実験をしてくれる人)に、何種類かの台からの降り方をためしてもらい、着地時の衝撃を測定していました。

 

 

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実験の様子1

 

 

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実験の様子2

 

 

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実験の様子3

 

 

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実験の様子4

 

 

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実験の様子5

 

 

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実験の様子6

 

 

市川先生はゼミ生の実験の様子を見守っていました。

 

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市川浩先生(写真:左)

 

 

さて、実験の結果はいかに!?

 

 

大学では「研究」をします。

「バイオメカニクス」と呼ばれる学問を専門とする市川先生のゼミでは、写真のように動作を撮影するカメラや力を測定する機器を使って卒業研究を進めています。

 

皆さんは、スポーツ、運動、健康、教育に関して何か小さな疑問を持っていませんか?

大学で学び、研究をすることによってその小さな疑問を解決するための糸口を見つけることができるかもしれませんよ。

ぜひ、一緒に学びましょう!!

 

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健康スポーツ学科

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/

 

2019年7月31日 (水)

7月研究セミナー2 ~奈良梨央先生~

背泳ぎスタートの研究について

奈良梨央

  

私はこれまで水泳にずっと関わって来ているということもあり、水泳に関する研究を行っています。

今回は背泳ぎのスタートに関する研究について発表をしました。

今、水泳界ではバックストロークレッジ(BSL)が普及され、スタート時に足が滑る心配がほぼなくなりました。

これまで、BSLがない時代もあり、BSLを使った背泳ぎスタートの研究はまだ多くありません。

そこで、このBSLを使った研究を進めたいと思い、今取り組んでいます。

 

【BSLを使った背泳ぎスタートの構え】

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私は背泳ぎスタートの中でも、股関節と膝関節の伸展のタイミングに着目をしています。

本学にあるモーションキャプチャーを使用して、跳び出すときに股関節や膝関節がどういったタイミングで伸展しているか見ています。

 

【モーションキャプチャー用のカメラ】

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 【実験風景】

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BSLを使った背泳ぎスタートの技術やパフォーマンスが高められるように、そして、この研究がいつか現場に役立つときがくるように、これからも取り組みたいと思います!

 

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奈良梨央先生(クリック)

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以下、セミナーの様子です。

  

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大森豪先生(クリック)から質問がありました。

 

  

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市川浩先生(クリック)からも質問がありました。

 

 

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最後に、佐藤晶子先生(クリック)から質問があり、この日のセミナーを終えました。

 

 

健康スポーツ学科

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/

 

 

2019年7月29日 (月)

7月研究セミナー1 ~大森豪先生~

変形性膝関節症の研究(1つの手法にこだわらない事、楽しくやる事の大切さ)

大森 豪

 

 変形性膝関節症(Knee Osteoarthritis:膝OA)は膝関節の経年的変化(老化現象とも言います)であり、現在、日本には本症と診断される人が約2,500万人いると推定されています。私は、整形外科医として膝OAに興味を持ち自身のライフワークとして研究を行ってきましたが、そのゴールは臨床の現場に役立たせることです。

  

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 臨床医学の分野では、この目的を達成するために4つのステップをクリアしながら研究を進める手法が良く使われます。私の膝OAの研究では

①現状把握と発生頻度調査:疫学手法

 新潟県十日町市松代地区で1979年以降継続して行っている住民検診(松代膝検診)。

膝OAの有病率や自然経過、発症・進行のリスクファクターを解明。

②病態メカニズムの解明・関連因子の抽出:生体工学手法

 リスクファクターのうち歩行時の膝の横ぶれ現象(スラスト減少)に注目。

 多方向カメラを用いた歩行運動解析によりスラスト現象を解明し膝関節への荷重負荷を解析。

③治療・予防法の確立

 スラストを改善させる方法として以下の内容に取り組んできました。

 ・膝内反(凹脚)の矯正

⇒歩行シューズ・歩行タイツの開発、高位脛骨骨切り術(手術)

 ・大腿四頭筋力低下予防

⇒筋力訓練装置(ロコモスキャン)の開発、筋力訓練の指導パンフレット作成

④臨床への介入と効果の検証

 従来から行われている高位脛骨骨切り術については、手術後スラストが消失又は軽減し、

臨床成績と関連性がある事が証明できました。また、開発したシューズやタイツの効果、

の効果については今後検証を進める予定です。

 このように、研究を進めるためには1つの手法で十分な場合もありますが、複数の研究手法が必要になる時もあります。幸い、健康スポーツ学科には多種多彩な研究者がおられます。行き詰まった時は周りの先生に相談することをお勧めします。そして、何より強い志を持って明るく楽しくポジティブに研究することが大切です。 

 

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大森豪先生(クリック)

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以下、セミナーの様子です。

 

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セミナーの様子

 

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市川浩先生(クリック)(写真左)から質問がありました。

 

 

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セミナー後、山代幸哉先生(クリック)からも質問を受けていました。

 

 

健康スポーツ学科

https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hs/

 

 

2019年7月22日 (月)

2019年ヨーロッパスポーツ科学学会(プラハ)

いきいき放送局へようこそ!

 

本日は、下門先生より国際学会への参加について報告していただきます。

 

7月3日(水)~7日(土)にチェコ共和国のプラハにて開催されたヨーロッパスポーツ科学学会へ、西原学科長とともに参加してきました。

 

学会会場はプラハ会議センターで、136の口頭発表と76のポスター発表(紙の前で発表)、479のEポスター発表(モニター画面の前で発表)がありました。

 

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<大講堂での口頭発表の様子>

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<ポスター発表会場の様子>

 

学会内で使われる言語は英語です。

英語で発表、質疑応答もこなさなければなりません。

私は今年の3月までシドニー大学に滞在させていただけたおかげで(記事はこちら)、研究に関することはかろうじて英語でコミュニケーションを取ることができました。

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 <Eポスター発表の様子>

 

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<海外研究者との交流の様子>

 

しかし、ネイティブの方との日常会話となるとまだまだで、例えば何気ない会話にカットインするのをためらってしまうなど、懇親会やパーティーでのおしゃべりが課題だと感じました。

日本国内で英語能力を高めたいと考えると英語の検定は英検やTOEICが有名ですが、海外の方に聞くとイギリスやオーストラリアの留学ではIELTSやTOEFLの試験が受験要件に入っているそうです。

留学や英語能力の向上に興味がある人は参考にしてみてください。

 

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<学会会場の入り口にて>

 

この学会はヨーロッパだけでなく、アジアやオセアニア地域からも多くの方が参加されており、特に日本人の参加者が最も多いです。

西原学科長も、ライプツィヒ大学との共同研究を進めたきっかけはこういった国際学会での出会いから始まったそうです。

国際学会は、英語の能力を鍛えるのに加えて新しいネットワークを作れる場所としての機能もあります。

今回の学会参加で、世界でどんな研究がトレンドなのか知ることができ、日本にアイデアを持ち帰ってまた新しいことにチャレンジしようと感じました。

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<プラハの街並み>

 

ところで、10月19~23日にアメリカのシカゴで神経科学の国際会議 (Society for Neuroscience 2019) があり、佐藤大輔ゼミの大学院生が発表する予定です。

その様子は後日こちらで報告いたします。ご期待ください!