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2008年11月24日 (月)

動揺病 motion sickness

日本ではあまり耳慣れない病名ですが、「乗り物酔い」と言い換えればわかる人は多いのではないでしょうか?

多くの人は、乗り物に乗ったときに具合が悪くなるという経験があるかと思います。
 
では、乗り物酔いはなぜ起こるのでしょう。

体のバランス(平衡)は

①耳からの情報(前庭系)

②目で見た情報(視覚系)

筋肉や関節などで感じる情報(深部知覚運動系)

の3つが脳で統合され、コントロールされています。
 
ところが車などに乗っていると、この3つの情報にズレが生じることがあります。

例えば前庭系から来る重力や加速度の情報、目が見ている視覚の情報、これら2つの情報と関節から来る頭や体の姿勢が一致しなくなり、脳のコントロールが上手くいかなくなります。

その結果、体温や血圧などを調節する機能に乱れが生じ、気持ちが悪くなったり、冷汗が出て顔が青白くなるなどの症状が現れます。
  

つまり、乗り物酔いを軽減するには・・・

情報を減らして混乱を防げばいいのです。

前庭系、視覚系、深部知覚運動系のうち簡単に減らせる感覚といえば……そう、それは目からの情報です。

目を閉じれば情報を遮断できますよね。

逆に、車に乗っているときに本を読むと具合が悪くなりやすいのは、他の2つの情報と視覚系情報のズレが大きくなるためです。
 
 
乗り物酔いは言語聴覚士が治すものではありませんが、耳鼻咽喉科学 全般を学ぶ中でこのような知識も身についていきます。

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図は鼓膜の奥にある内耳の構造です。

水色=蝸牛(音をきく聴覚器)

桃色=三半規管、耳石器(前庭系)

黄色=神経

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