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2016年9月14日 (水)

吃音の学会が開催されました:参加報告

みなさんこんにちは、STkouhouです!

9月2日・3日に吃音の学会が開催されました。
今回はその学会に参加した大学院生 平野春樹さんに学会の様子を報告していただきます。

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【日本吃音流暢性障害学会 第4回大会参加報告】

修士課程 保健学専攻 言語聴覚分野 平野 春樹


 

大学院修士課程1年生の平野です。

2016年9月2(金)、3(土)にかけて埼玉県所沢市にある国立リハビリテーションセンター学院を会場に日本吃音流暢性障害学会へ参加してきましたのでご報告させて頂きます。

今回の学会テーマは吃音臨床のパラダイムシフトということで、現状の吃音臨床や問題点などを踏まえて今後どの様な方向・方面から吃音臨床に関わっていくかをテーマに最新の知見をもとに行われました。

数々のプログラムがある中で、幼児吃音臨床の最先端を目指してという題で、3人の演者の1人として、本学科の渡辺先生も参加されており、先生の臨床で用いられている「リッカムプログラム」について講演されました。
リッカムプログラムは保護者の協力が得られやすいことや吃音治療の効果が得られやすいなどの利点を挙げられていました。
2人目の坂田先生は、要求―能力モデル(Demands and capacities model)について話されており、吃音は要求(流暢な発話に関する期待)と能力(流暢に話す力や技能)とのバランスが崩れることを原因する理論をもとに①発話運動面、②言語面、③情緒面、④認知面の4側面に分けて評価と介入を行っていくというもので、リッカムプログラムと同様の治療効果があると発表されていました。
3人目の見上先生は実際の訓練場面をビデオで紹介しながら軟起声発声などの直接法を核として環境調整やカウンセリング、遊戯療法を行っていることを話されていました。
三者三様の発表ではありましたが、数多くの吃音に困っている方がおられる中で1つの訓練に囚われず、その人に合った手法を使う大切さや多くの吃音訓練法の情報を提供して頂き大変参考になりました。


最後に本学会の特徴は医療者や研究者、教育者などの専門職だけではなく、学生や吃音で困っている当事者も参加が可能で、敷居が低く吃音に関わる者同士の相互交流を図れることを目的とした学会となっていますので、吃音に興味をもたれている方がおられましたら、お気軽に参加されてはいかがでしょうか。

 

 

 



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