連携基礎ゼミについて
こんにちは 健康栄養学科の川上です
今回は、2年生の必修科目、「連携基礎ゼミ」について書きたいと思います。
この科目について簡単に説明すると、各ゼミ担当教員1名に対し、5~6名ほどの学生が配置されるのですが、学生は全員所属学科が異なっています。
そしてこの科目では、学生各自が目指している専門職についてゼミ生同士で説明しあい、他職種の理解を深めてもらうことを目的としています。いわゆる「多職種連携」の導入科目になります。
さらに、この科目では、ゼミ生同士で何かテーマを決め、そのテーマに沿って実験・アンケートや文献検索等を行い、その成果をまとめ発表会を実施します。
今回は、過去に私が担当してきた中で、印象に残ったテーマについて書きます。
その当時のゼミ生が考えたテーマは、「日本の昆虫食」でした。ほほう、これは面白そうだと私自身の興味も重なり、かなり印象に残っています。このテーマの概要を下記に示します。
国連食糧農業機関(FAO)が発表した報告書によれば、将来、世界的な食糧難が予想されることから、昆虫食が見直されているとのこと。
日本でも古くから昆虫食が知られていることから、どのような種類の昆虫が食べられているか調べると共に、調理法や栄養価についても検討して昆虫食の利点を皆で考えました。
調べた結果、日本ではイナゴや蜂の子、ザザムシが有名ですが、それ以外にも(地域によって異なりますが)、
・カミキリムシの幼虫
・カイコのサナギ
・ゲンゴロウ
・水棲昆虫の幼虫(カワゲラ、トビケラなど)
・セミの幼虫、成虫
等も食べられている(いた)そうです
しかも、一般的な動物性タンパク質に劣らず、昆虫は高タンパク低脂肪であり、栄養価的にかなり良質な食品になります。
そして、ゼミ活動を進めていく中で、「やはり実際に食べてみなくては」という話になり、イナゴ、蜂の子、蚕のサナギ(いずれも佃煮)を実際に取り寄せ、皆で試食会が開催されました。当然私も試食しましたが・・・。
まず、イナゴです。安定の美味しさです。普通に食べられます。
そして蜂の子です。成虫は少しクセのある味で、幼虫の方が食べやすいです。
そして蚕のサナギ・・・。かなりクセが強く、私は1個だけ食べてあとは遠慮しました。
・・・がしかし
ある1名の学生が「すごく美味しいんですけど」と言ってパクパク食べていました(おかげで全部なくなりましたが)。
やはり人によって感じ方は異なると思い知らされました
ともあれ、栄養価的に昆虫食は畜肉や魚と大きな相違はなく、必須アミノ酸や鉄分などのミネラル・ビタミンも豊富に含まれており、しかも、
・一度の産卵で多く繁殖し、かつ成虫までの成長期間が短く、すぐ食料として使える。
・生産時に温室効果ガスなどを排出する畜産物に比べ、環境へのダメージが少なくてすむ。
等の利点があることから、将来食糧難が生じた場合の救世主になるかもしれない、ということが分かったのでした。
当時の関連写真を載せると何か問題が生じそうなので写真は載せません
皆さんも昆虫食いかがですか?
それでは