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2021年7月

2021年7月30日 (金)

地域ボランティア(中学生が栽培したかぼちゃのレシピ考案)

こんにちはsign01 健康栄養学科4年の結城大地と

大学院健康栄養学分野1年の三田梨沙です。

 

私たちは、新潟市北区の地域教育コーディネーターの

方からお声をかけていただき、新潟市立南浜中学校3年生とともに

中学生が栽培した野菜(かぼちゃ、にんじん等)を使ったレシピ

を中学生と一緒に考えるというボランティアに参加してきました。

 

メニューを考えるにあたり、まずは、学内で栽培しているかぼちゃを見に行きました。

協力して世話を行っており、とてもおいしそうに育っていました。

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その後、生徒たちとメニューの提案と改善をしています。

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生徒たちが考えてくれたメニューをもとに様々な案を一緒に考えています。南浜中学校では自身が決めたSDGs目標を達成できるようなメニューを考えていました。食品ロスの減少や、健康、栄養面にも目を向けた魅力的な商品を文化祭で販売できるよう話し合いました。

 

Img_9327 記念に生徒の皆さんと写真を撮らせていただきました。

南浜中学校の文化祭は10月ごろのとのことで、多くの人に手に取ってもらい、おいしさや込めた思いが伝わるようなメニューを作成できるようにこれからも頑張っていただきたいです。

またお邪魔させていただく機会がありますので、私たちも希望をかなえられるようによりよいサポートをできるようにしたいです。

 最後に・・・。

メニュー開発のサポートという今までにはなかった活動を支援させていただきました。生徒の皆さんがとても積極的であり、自分たちはこういうことをしたいという強い思いに感化され、私たちも自身のことのように考えることのできた素敵な時間になりました。

メニューは見た目からも興味をそそられるものや、細かいこだわりやアイデアが光るもの、どれも生徒の皆さんのおいしく食べてもらいたいという思いが強く伝わる魅力的なものばかりでした。生徒の皆さんからはさらにブラッシュアップし、より良いものを目指したいといっていただきました。私たちも、その熱意にこたえられるようこれからも協力していけたらと思います。

2021年7月23日 (金)

緊張の40分 -栄養教育実習Ⅱ 個別指導 SP実習のご紹介-

こんにちは(*’ω’*) 健康栄養学科教員の渡辺優奈ですsign01

 日本全国で梅雨明けし、すっかり夏本番という感じです🌞

新潟でも暑い日々が続いていますが、水分と栄養をしっかり補給して

熱中症には気をつけたいですねsign01

 

さて、今回は、斎藤トシ子先生が担当されている3年生の栄養教育実習Ⅱから、

個別指導 SP実習のご紹介をしたいと思います。

今ブログを書いている渡辺は何をしていたかというと…

助手として実習の補助に入り、カメラマンやADのような役割をしていました\(^o^)/

 

大学では7月末で前期の授業が終了し、定期テスト期間に入ります。

今年度の前期を振り返ってみると、依然COVID-19の影響で、

対面での実習の際にも実習室に入る人数の制限をするなど、

感染予防の工夫をして実施されていました💦

 

栄養教育実習Ⅱの個別指導 SP実習では、

指導を担当する学生のみが大学に来て、

見学する学生はPCカメラで撮影されているLIVE映像を見て

オンラインで参加する形としました。

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ところで、タイトルや本文にも出てくる”SP”という言葉は、略さずにいうと次の通りです。
SP = Simulated patients (模擬患者)

この実習では、学生同士で指導し合うロールプレイではなく、
症例に合わせて患者を演じてくださる方(SP(模擬患者)様)に対して、実際に指導をさせていただいています。

今年度は大学事務局の職員の皆さま、その数、総勢22名sign01にご協力いただきました。
誠にありがとうございましたsign03


ほぼ初対面のSP様を前にして、学生たちに与えられた指導時間は…

40分間

40分間お話を続けられるか、40分で伝えるべきことを伝えることができるか、沈黙にならないか、用意した資料をうまく使えるか、知らないことを聞かれたらどうしよう… どうしようもうだめ…などなど
様々な不安と緊張を抱え(半分涙目になりながら)、
学生たちはこの実習に臨んでいましたsign03

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※1回40分の指導×2サイクル×5~6ブースで実施

指導の時間が始まれば、SP様に誠実に向き合って
今の自分にできることを出し切るだけsign01
それぞれに工夫して、本当によくがんばりましたsign01

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※ベッドサイド指導の症例では、看護学科の実習室をお借りしました。
 ありがとうございましたsign01


全員の指導が終わった後は、
SP様、指導を担当した学生、オンライン参加の見学学生全員で
ディスカッションをしました。

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自分のよかったところと反省点、他の人のよかったところと反省点、
SP様の意見や見学学生からの意見、
これらを共有し、気づきを自分のものとしていく実習です。

3年生は、これから後期に臨地実習にいき、
現場の管理栄養士の方の仕事を間近で見て学んでいきます。
是非このSP実習の経験を踏まえ、さらなるレベルアップをしてほしいですねsign01

応援していますsign03

以上、栄養教育実習Ⅱ 個別指導 SP実習のご紹介でした。

では (^_^)/

2021年7月16日 (金)

食品加工学実習 ~うどん作り~

こんにちは、健康栄養学科教員の山崎ですhappy01

2年生の食品加工学実習は、様々な加工品を作り、製造原理や製造方法を学ぶことを目的とした授業です。昨年のブログでは、「木綿豆腐」の実習をご紹介しましたが、今回は「うどん」の実習を紹介いたします。

うどんは「穀類の加工品」で、小麦粉に水と食塩を加えて捏ね、線状に成型した麺類の1つです。小麦粉は、たんぱく質含量の違いから、薄力粉、中力粉、強力粉に分類され、主な使用用途も異なります。適度なコシと滑らかさが必要なうどんでは、一般に中力粉を使用しますが、今回の実習では、中力粉と薄力粉の2種類のうどんを作り、食感(弾力など)を比較しました。

 こちら↓は実習の様子。1_2 最初に小麦粉をふるいます。

2_2 小麦粉に食塩水を加え、全体がまとまるように捏ねていきます。

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4_2 時間をかけて、よく混捏します。この捏ねる操作で、粘性をもつグリアジンと弾力性をもつグルテニンという小麦たんぱく質が結合し、粘弾性をもつ網目構造のグルテンが形成されます。麺のコシはグルテンの量が多いほど強くなります。

本実習では、捏ねているときにも、薄力粉と中力粉で作った生地の粘弾性の違いを確認します。

5_2 生地を濡れ布巾で包んで約1時間ねかせた後、うち粉した台の上で、生地を麵棒で延ばします。

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7麺帯をパスタマシーンにかけ、厚さ、幅ともに2㎜になるように切断します。

もちろん、包丁で切っても良いのですが、今回は均一な太さにするため、パスタマシーンを使っています。

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9 麺を茹でた後、冷水で急冷したら出来上がりです。

10 こちらは、うどんの生地を寝かせている間に作ったアサリの佃煮(と薬味のネギ)です。

11 黙食で試食中。硬さや弾力、味などを比較します。

薄力粉と中力粉の違いはあったでしょうか。

12 ブログに載せるよ、とカメラを向けたら、ピースサインをしてくれました。

暑い夏にツルっとしたうどんは最高ですねsign01

2021年7月12日 (月)

こんな料理のはなし(2)

皆さんこんにちはsign01
健康栄養学科の八坂です。今日は、前回のお話の続きをお送りします。

水炊きを食べて酷い嘔吐を経験して、後日、1~2ヵ月経ったころでしょうか、母はまた夕食に水炊きを出してくれました。

水炊きが大好きだった私はその日のメニューが水炊きであることが分かると嬉しくなり、喜び勇んで食べようとしました。しかし、ポン酢につけた具材を口元に持っていった瞬間、嘔吐反射が起こってしまったのですwobblysign01

目で水炊きを見て喜んでいるのに、食べたいのに、ポン酢の匂いに反応して嘔吐反射が起こってしまうのです。どんなに食べたくても、食べようとしても口元に持っていくと「オエッ」ってなってしまい、どうしても口に入れることができません。文字通り身体が受け付けない状態になってしまったのです。私はとても悲しくなりました。

どなたか、このような経験をしたことがあるでしょうか?

今回の悲しい話はここで終わりではありません。本当に悲しかったのはここからです。上に皆さんに問いかけましたが、私の家族の中にはこのような経験を理解できる人がいませんでした。まず、「オエッ、オエッ」となっている私を見て家族は笑いました。いくら説明しても信じてもらえません。

私は試しにゴマダレを使って食べてみました。そうすると、驚いたことにゴマダレでは普通に食べられたのです!しかし、喜びもつかの間、これがまた更なる悲劇を生むことになろうとは・・・。

ゴマダレだったら食べられると言うと、それを私の家族は、私がゴマダレを好きだから嘘をついていると言い出したのです。こんなに悲しいことはありませんでした。いくら説明しても嘘つき呼ばわりされるばかりです。

父は「それならそれでいい」というようなことを言ってくれましたが、母や兄姉は認めようとはしませんでした。私は嘘つき、ずるいヤツ、卑怯者とレッテルを貼られ、私は悔しくて悔しくて、本当に悲しかったです。

また数か月後水炊きになりました。その時も私はポン酢を試してみましたが、やっぱり嘔吐反射が起きて前回同様どうしてもポン酢では食べることができず、ゴマダレで食べました。そして前回同様に嘘つき呼ばわりされたのでした。

本当のことを言っているのに家族に信じてもらえない、嘘つき呼ばわりされる苦しさ・悲しさに家庭内に居場所がないと感じるほどでした。この嘔吐反射は頑固で、そういったことが続き、そのたびに嘘つき呼ばわりされ、「もういい加減にしたら・・・」みたいな空気が漂っていました。

そんなことが数年続いたでしょうか? 5年くらいたった頃、恐る恐るポン酢を使ってみると、なんと食べられるようになっていたのですsign03 本当に良かった。私は、もう水炊きを食べる時に悲しい思いをしなくて済むのだと思いましたが、家族にはすでにどうでもいいようなことになっていたようです。

 

時は流れて私は大学院に進学し視床下部の研究をしている生理学教室に所属しました。視床下部は食行動にも重要な部位であり、食行動の研究をしている先生がいらっしゃいました。

その先生に教えていただいたのですが、私が経験したような、(簡単に言うと)食あたりによって、その食品が食べられなくなるという現象は良く知られているのだそうです。

私はその時初めてそのことを知りました。家族に信じてもらえなかった悲しい気持ちが思い出され、それが怒りに変わっていくのを感じました。誰かが知っていてくれたら、私は嘘つき呼ばわりされずに済んだのに・・・。

皆さん、もしこういう人を見かけたら決して、絶対に嘘つき呼ばわりしないでくださいね。そして、このようなことがあることを知らない人がいたら教えてあげてください。嘘つきだと決めつけられることは本当に自尊心を傷つけられます。悲しいです。居場所がなくなります。すなわち、存在が否定されるようにすら感じます。どうか、どうか、お願いします。 

私は生理学を専門にしています。嘔吐反射自体の神経回路は解明されていますが、今回のような嗅覚の記憶がどのように嘔吐反射を起こしているのかについての詳細な神経回路は、未だ不明のことも多いようです。今後はそういったことについても勉強、可能であれば研究していければと思っています。それが私のリベンジになるのかもしれません。

2021年7月 9日 (金)

こんな料理のはなし(2)

皆さんこんにちはsign01
健康栄養学科所属、(共通教育)生理学担当の八坂です。

健康栄養学科に所属しているのですが、栄養士や調理師の資格は持っておりません。でも“食”へのこだわりはどうも平均的な人よりも強いようです。つまり食いしん坊ということでしょうか? 長い間メタボ予備群から抜け出す努力を続けていますが、なかなか実を結びません・・・。

昨年一度ブログに話題提供させていただき、その時はこの歳になって初めて「おふくろの味は存在を肯定してくれる」と思ったことについて書かせていただきました。今回は別の料理にまつわる思い出について書いてみたいと思います。今回は悲しい思いをしたお話です。

今回のお料理は“水炊き”です。水炊きは地方色があるお料理なので、馴染のない方もいるかもしれません。Wikipediaによると水炊きの起源は主に関西と福岡県だそうです。

全国的に食べられている水炊きは関西風が多く、福岡の物は博多水炊きの印象が強いでしょうか。

関西風の水炊きは基本出汁のみで具材を煮る鍋料理ということで、いわゆる寄せ鍋などの他の鍋料理との違いはスープにお醤油などの味付けがあるかどうかのようです。

また、博多水炊きは濃厚な鳥スープが特徴的で、(私も福岡に住んでいた時に何度も食べましたが)コラーゲンたっぷりで食べているうちに唇がパックされるような感じになります。それにすごく美味しくて絶品です。皆さんも博多にお寄りの際は、是非食べてみてください。

私は大阪で生まれ育ちましたが、母親は九州出身だったので、我が家で食べていた水炊きがどちらに由来していたのかは、今となっては定かではありません。でも、かすかな記憶ではおそらく関西風だったように思います。

その一つの理由は、食べる時にポン酢やゴマダレを使っていたことです。これは主に関西風だそうで、我が家でもポン酢やゴマダレを使っていました。水炊きの説明はそこそこにして、本題に移っていきたいと思います。

私が子供の頃、母はよく水炊きを作ってくれました。私は水炊きが大好きで、毎回楽しみにしていましたし、水炊きの時はお腹いっぱい食べました。“つけだれ”ですが、正直私はゴマダレの方が好きでしたが、コストパフォーマンスが悪いので、基本はポン酢でゴマダレはあまり使わせてもらえませんでした。(このことが後の悲劇を生むことになるのですが・・・)

そんなある日の夕食、母はまた水炊きにしてくれました。私は喜んでいつものようにたくさん食べました。その日のつけだれはポン酢だけでした。食後は、いつものようにお風呂に入って就寝しました。

ところが、夜中になって食べたものをほとんど全て嘔吐してしまいました(汚い話で申し訳ありません)。この時の嘔吐は、後にも先にもこれほどひどいものはなかったと思うくらいひどいものでした。薬を飲んでもそれをまた直ぐに全部(薬と薬を飲むための水)嘔吐してしまいました。

原因は不明で、他の家族は誰もそのような症状はありませんでしたので、食材中に必ず食中毒を起こすようなものが入っていたわけではなかったようです。一人だけ症状が出たことから考えると、もしかすると早く食べたいあまりに鍋に入れてすぐのまだ火の通っていない鶏肉でも食べてしまったのかもしれません。

あるいは、私がたまたま風邪か何かにかかっていて、食材や料理との因果関係はなかったのかもしれません。いずれにしても、生涯で最もひどい嘔吐を経験し、記憶は定かではありませんが、数日寝込んだような気がします。

続きはまた次回に!

2021年7月 2日 (金)

教育実習(栄養教諭)が終わりました

 教職課程(栄養教諭コース)担当の森泉哲也です。

 栄養教諭の仕事については、以前、このブログで「給食の提供」と「食に関する指導」によって子どもたちに生きる力を育む職業、と紹介しましたが…覚えていますか?

 今回は、主に「食に関する指導」の実際について学外実習で学ぶ「教育実習(栄養教諭)」についてお話ししたいと思います。この実習は、給食室で行う実習ではなく、教室で行う実習が中心となります。

 「教育実習(栄養教諭)」は、4年生の春に2週間(10日間)、新潟市内の小学校で行われます。本物の学校で、本物の子供たちを相手に、本物の教師・栄養教諭の指導を受けながら行う実習です。

 つまり、教職課程の学びの総仕上げの実習なのですが、今まで大学で学んできた理論、基礎基本は現場で通用するのでしょうか?

 実習では、理論通りにはいかない場面がハッキリと見えてきてしまいます。焦ります。一生懸命やろうとしてもうまくいかないのです。頭の中が真っ白になります。

 でも安心してくださいsign01 大丈夫ですsign01 必ず子供たちが助けてくれますsign01 「必ず」ですsign01必ずですが、条件が一つだけあります。

それは「一生懸命」です。

 皆さんが一生懸命頑張っている姿を、子供たちは見ています。感じています。だから助けてくれるのです。子供たちは優しいです。

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2_1  そんな2週間の教育実習が終わりました。疲れているはずなのですが、皆さんの表情が明るいのは、子供たちと確かにつながることができたからでしょう。

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