日本の食シンポジウム in 新潟に参加して (その2)
こんにちは前回に引き続き、4年の安斎、鹿島、砂原、星野です
前回は食シンポジウムのプログラムが中心でしたが、
今回は、 「弁当の日の意義」を中心に報告します
まず、竹下和男先生は 『弁当の日を通して、本気で日本を変えようとしている』 先生ですが、皆さんは「弁当の日」がなぜ日本を変えるのだろう?との問いかけをされました。
その理由は、次のとおりです
(以下は竹下先生が講演や、ブログなどでおしゃっている言葉です)。
・石橋をたたいて渡らない教育が多すぎる。このことが子どもたちの多くの可能性の芽を摘んでいる。リスク(調理で指を切る、やけどをする等かな?)と向かい合い、リスクと闘う経験の中で、リスクに打ち勝つ力が育ってくる。
・家族が自分を大切に思ってくれているということを確認するのは、一家団欒の食事の時間が一番。 自分はこの親から生まれ、慈しまれて育ち、自分もいずれ親になって家族を守るという気持ちを一家団欒によって培っていけば、"どうせ俺なんか、生きていても意味がない"ということにはならない。
・お弁当は一人前作るのは無理。必ずあまったものを親や家族が食べることになる。 父親が職場に持って行き、自慢だったのでまた次も作って欲しいということで子どもの存在価値を認めることになる。 家族が食べ物を介してつながっていく。
・実際に「弁当の日」を通して、育つ環境が変わった子どもたちは、いくら見かけが悪くても「自分で作った弁当」をうれしそうに食べる、朝から友達と弁当の見せ合いっこをする、失敗しても「次はどうしようか」と工夫していく、友達のおかずに刺激され、台所で練習し始める、両親や祖父母に料理の作り方を聞くようになる、親兄弟の弁当まで作るようになる、親が病気したときには食事を作ってあげるようになる、食事を作る家族や給食調理員の思いが分かり残食がなくなる・・・。
このように子どもにとっての「弁当の日」は、
1人前になりたい
家族の役に立ちたい
ありがとうって言われる存在になりたい
という思いを叶えるきっかけであること、
家庭がもっとよくなり、悲しい事件や現象を減らしていける一つの方法であること
親の愛情に飢えた子どもの心の空腹を満たすこと
につながるのだそうです。
これらのことから、
「弁当の日」は日本を変える原動力になるのです
実際、私たちも卒業研究で児童の弁当の日の取組みに参加し、児童の変化を目の当たりにし、竹下先生のおしゃっていることは本当だということを実感しました
私たち管理栄養士(まだ卵ですが・・)は、弁当と聞くと、どうしてもバランスを優先に考えてしまいがちですが、弁当の中身云々ではなく、朝早く起きて「自分で弁当を作るという行為そのもの」 に大きな意味があるということも、実際に取り組んでみてよくわかりました
竹下先生の話は、実例に基づく話ばかりで、先生のパワーと熱い思いが伝わってくる、とても感動的な講演でした 時が過ぎても先生の話は忘れられません
私たちは、実践報告が待っているのも忘れ、講演内容に号泣でした
挙句の果て、ハンカチを忘れてしまった ドピンチ~でした
目の前にすわっていたアナウンサーもずっと鼻をすすり、泣いていました
(その時の感動をみなさんに伝えられないのが悔しいっす)
ということで、今回はここまで
次回は、自分たちの発表の様子や感想をお伝えしますので、お楽しみに