米ふれあいスクールに参加して
こんにちは。健康栄養学科教員です。
先日、新潟県米消費拡大推進協議会主催(JA新潟中央会)の「米ふれあいスクール」に、健康栄養学科学生17名と一緒に参加してきました。
目指すは、巻にある新潟農業大学校です。大学からJAさんのチャーターしてくださったバスに乗り、豊栄駅、新潟駅を経由していきました。
この研修では、まず、午前中に講義を受けました。新潟県の農業の概要、稲作の基礎知識、それから、R10プロジェクト、さらに「めざましごはん」のキャンペーンや、TPPが農業に与える影響まで、幅広くお話を聞きました。みんな一生懸命聞いています
その中で、R10プロジェクトについて少し紹介しましょう。
皆さんご存じのとおり、新潟県は米の大産地です。しかしながら、小麦粉を原料としたパンや麺などにおされて、米の消費量が年々減少してきています。そのため、米の消費拡大を目的に、新潟県ではR10プロジェクトを数年前から立ち上げています。
これは、現在消費されている小麦粉の10%以上を米粉に置き換えるというプロジェクトです。
これまでの米粉は団子やおせんべいの原料として使われてはいたのですが、パンや麺など、小麦粉を原料とする食品には向いていませんでした。
それは、粉の粒度が大きく、形がいびつであったためで、米粉の製法に改良を加えることにより、より小麦粉の特性に近いものを作ることができるようになったそうです。
また、米特有のもちもち感やしっとり感が加わり、これまでにない食感のパンや麺が作れるようになったそうです。さらに、吸油率が小麦粉より低いため、揚げ物にしても、ヘルシーです。
現在、パン、パスタ、ケーキ、天ぷら粉など、米粉が使われた様々な食品ができています。
さて、午後のはじめは、米粉を使った加工品作りです。今回私たちは、餡パンを作らせていただきました。
4つの班に分かれ、手分けして材料を量り、さあ、捏ねる… と、そこで大きな機械の登場です。食品工場で使うような捏ね機で、一気にパン生地が出来上がりました。
これを、細分し、予め丸めておいた餡を包みます。
教えてくださっている吉水先生が、遊んでもいいとおっしゃったことから、みんな大はしゃぎで、餡パンに、アンパンマンや猫、ハートなどを形作っていました。
その後、卵液を表面に塗り、大きなオーブンに入れ、焼きあがりました。
これはなかなかの傑作ですね 出来立ての熱々の餡パンの味は格別でした
米粉が入っているだけにもちもち感もあり、香りもよく、ほんとおいしかったです。残ったものはお土産にいただきました。そういえば、帰りのバスの中で我慢できずに食べている人もいましたっけ。
このあとは、圃場やライスセンターを見学させていただきました。
米は田んぼから直接籾だけを収穫し、残った稲わらのほとんどは裁断して田んぼにすきこんでしまうそうです。籾は脱穀して、玄米の状態で保存します。
圃場では様々な品種の稲を見学させていただきました。
ちょうど実りの時期で、有名なコシヒカリ、コシイブキのほか、いろいろな品種があり、また、モチ米系統の品種もいくつかありました。
印象に残っているのは、新潟次郎という品種です。
これは、新潟県の昔の改良品種で、名前がなく、単に26号という番号だけがついていたのですが、最近になり、リバイバルしてきたもので、26… ジロ… 次郎と名付けられたそうです。そのうち食卓にあがるかもしれませんね。
とても楽しくて、充実した1日でした。米消費拡大推進協議会の皆様、講師の皆様、また、新潟県農業大学校の皆様、本当にありがとうございました。