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2020年5月

2020年5月22日 (金)

Web授業の準備~動画撮影のシーンをご紹介します②~

こんにちは。STkouhouです。

 

前回から、Web配信用に、演習講義の動画を作成する様子をご紹介しています。

今回は、3年生の演習科目、『聴覚障害Ⅲ演習』の撮影の様子です。

担当は、吉岡豊准教授です。

 

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今回の動画では、耳型採取を撮影します。

耳型採取とは、やわらかい粘土状の型取り用剤を耳穴に注ぎ込んで固めて、個人の耳の形を型採りする行為です。

聴覚障害がある方が、個人の耳の形に合わせた補聴器や耳栓(イヤモールド)を作る際に行われます。

耳型採取の前には耳鼻科医の診察があります。

 

耳型採取の業務を行っている言語聴覚士は多くないですが、

聴覚障害の臨床に携わるためには、身に着けておきたい事項です。 

 

撮影スタート!

まずは使用する器具や型取り剤について説明です。

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型取り剤を準備します。

適切に扱わないと、型を採る前に固くなってしまったり、

柔らかすぎて固まらなかったりしますので、注意が必要です。

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耳穴に異常がないか確認して…

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型取り剤を注入していきます!

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型採り剤が固まったら、慎重に取り外します。

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無事に取れました!(耳型中央の白い部分は、鼓膜を保護するためのスポンジです) 

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演習が実際にできないのはつらいところですが、

動画は繰り返し見て学習できるという利点もあります。

Web授業は対面と比べ不自由な点もありますが、

Web授業ならではの特色を活かして、学生の学びを支援していきたいと思います。

 

本学科のWeb授業の取り組みは、今後も紹介していきます!

 

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2020年5月20日 (水)

Web授業の準備~動画撮影のシーンをご紹介します①~

こんにちは。STkouhouです。

 

新型肺炎への対応のため、

本学の前期の授業は、すべてWeb授業で行うこととなりました。

 

大学の授業は、教員の話を聞く講義形式の授業だけでなく、

学生が検査や治療手技などを模擬的に体験したり練習したりする、

演習形式の科目もあります。

Web授業では演習科目にどう対応したらよいでしょう?

 

本学科では演習授業の一部を、動画配信で対応しています。

教員が手技を実施するところを撮影した動画で、学生の学びを支援します。

  

撮影の様子を2回にわたってご紹介します。

今回は、2年生の科目、『神経科学』の撮影の様子です。

担当は、今村徹教授です。

 

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今村先生の紹介はこちら

 

この科目では脳、脊髄、末梢神経についての解剖生理や検査方法、

関連する症状や疾患について学びます。

言語聴覚士は神経系の病気の患者さんの臨床も行うため、

神経の仕組みやはたらきを理解しておく必要があるためです。

 

撮影スタート!

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今回の動画では、

尺骨神経を刺激して筋収縮が生じる際の、運動神経伝導速度を計算します。

 

電気刺激を行う機器を紹介し…

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これから実際の人体に電極を装着します!

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電極の装着部分をアップで撮影!

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本来の授業では、クラスを複数のグループに分け、

各グループで伝導速度を計算する演習を行っていました。 

以前の授業の様子

 

早くコロナ禍が収まって、

学生が演習授業を受けられる日が戻ってきてほしいものです。

 

次回は、聴覚障害演習の動画撮影の様子をご紹介します!

 

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2020年5月18日 (月)

小児の言語聴覚療法を紹介する番組が放送されます!

こんにちは。STkouhouです。

 

言語聴覚士に関係するテレビ番組のご紹介です!

 

放送日:2020年5月24日(日)16:30~17:25

「FNSドキュメンタリー大賞・かか 親と子のかけ橋~小児言語聴覚士の希望と現実」

 

子どもを対象とした言語聴覚療法の様子を、新潟県内の複数の言語聴覚士への取材を通して紹介する番組内容です。

この中で本学科の吉岡豊准教授による、言語発達支援センターでの臨床の様子も紹介されます!!

 

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吉岡先生の紹介はこちら

 

言語発達支援センターは本学の構内に設置された、小児の言語発達障害の臨床を行う施設です。

「ことばの遅れ」「発音の誤り」「難聴」「発達障害」「吃音」など、コミュニケーションの心配ごとについて様々な相談を受けつけています。

センターでは、専門の教員が評価・訓練・支援を行うとともに、医療現場の実際を学ぶ場として本学科の学生も積極的に参加・協力しています。

 

学生が臨床に参加した際の様子は、下記のブログ記事をご参照ください。

言語発達支援センターの臨床_その1

言語発達支援センターの臨床_その2

  

放送局はNST新潟総合テレビです(今回は新潟県限定の放送です)。

 

言語聴覚士、特に子どもの臨床を行っている言語聴覚士に関心がある方は、

放送をお見逃しなく!!

 

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2020年5月12日 (火)

富澤先生が科研費を獲得されました!!

こんにちは。STkouhouです。

 

以前のブログで、研究費の一つ、科研費(科学研究費補助金)についてご紹介しました。

今回は富澤准教授が科研費を獲得された研究についてご紹介します!!

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―このたびは科研費獲得、おめでとうございます!
今回採択されました研究内容について、教えてください。

 

ありがとうございます。

今回採択された研究テーマは、
「インクルーシブ保育における幼児の包括的な語音聴取評価法の開発」です。

 

―高校生の皆さんには聞きなれない言葉がいくつか入っていますが、
まず、“インクルーシブ保育”とは何ですか?

 

ここで言う“インクルーシブ保育”とは、様々な知覚・認知・行動特性を持つお子さんが、
同じ年齢の集団の中で保育を受けることを指します。

 

―では、“語音聴取”とは何でしょうか?

言葉を表す音を聞き取る能力のことを指します。

 

なんらかの障害を持つお子さんを保育する場合、
従来は障害ごとにお子さんを分けて保育する方法が主流でした。
しかし最近は、様々な障害を持つお子さんを一緒に保育する
“インクルーシブ保育”が広まってきています。

 

このようなお子さんの中には、聴覚障害・知的障害・発達障害など様々な要因によって、
日本語の音声を聞き取ったり、理解したりするのに困難があるお子さんがいます。

 

日本語を正しく聞き取れないお子さんの場合、集団の中にいても、
「先生はみんなに何て言ったのかな?」「次は何をするのかな?」
と戸惑うことが多く、その結果お子さんは集団活動に参加しにくくなりますよね?

 

―なるほど、日本語を正しく聞き取る能力は、お子さんが集団生活に参加する際、
とても重要なのですね。

 

そうなんです。適切な保育を行うためには、お子さんが日本語の音声を聞き取る能力を、
一人一人正しく評価する必要があるのです。
 

しかしながら、言葉を正しく聞き取る能力を評価する方法は、
日本では小学生から使える評価方法しかないのです。

今回の研究では、日本語を正しく聞き取れているか評価する方法を
新たに幼児向けに開発することを目的としています。

 

―今回の研究のタイトルは、“包括的な”、つまり総合的な評価方法の開発、となっていますが、
これはどういう意味なのでしょうか?

 

今回は、上記の日本語の聴き取り能力の評価に加えて、

雑音下で音を聞き取る能力の評価、集団参加・適応状態の評価も加えて、

3つで1セットの評価方法を開発する計画です。

 

近年、保育や教育施設では、施設内での雑音や残響が多いという問題が指摘されています。

そこで今回は、静かな環境での聴力検査ではなく、
お子さんのいる施設の環境に近い雑音を検査用に開発して、
聴力検査で用いることを計画しています。

 

さらに、アンケート形式で、お子さんが抱える、音を聞きとる能力や注意力における問題が、
集団活動の参加にどのように影響を及ぼしているのか評価する方法を開発します。

 

―お子さんにおける日本語の聞こえの評価を、聞こえそのものの評価だけでなく、
雑音下での聴力検査や、アンケートでの評価も含めて、
“包括的”に評価する方法を開発する研究、ということなのですね。

この研究によって、どのような結果が望まれるのでしょうか?

 

包括的な評価方法が開発されることによって、インクルーシブ保育における、
お子さんのことばのきき取りにおける困難さと、困難さが集団活動への参加にどう影響しているかが、構造的に明らかになります。
また、養育者(親御さん)・保育者(保育士さんなど)・専門家(医師、言語聴覚士、心理士など)によって構成されるチームが、適切な支援を行いやすくなることが期待できます。

 

―言語聴覚士は、ことばのきき取り能力に困難さを抱えるお子さんを支援するチームの重要な一員なのですね。

先生はどのようなきっかけでこの研究テーマに興味を持たれたのですか? 

 

幼児期のお子さんにとっては、保育の場は始めて経験する集団参加の場です。
障害のあるなしに関わらず、小児を対象とする言語聴覚士が集団参加に目を向ける必要性は高いと思います。
そのためのツール開発といった研究的工夫が、まだまだ大切と思います。

  

―小児の現場で活躍する言語聴覚士の増加が望まれますね!

最後に高校生に向けて、メッセージをお願いします!!

 

広い視野をもって、勉強しましょう!

 


 

富澤先生、研究内容についてわかりやすくお話しいただき、誠にありがとうございました!

聞こえの障害、特に小児の聞こえの障害に関心のある方は、ぜひ富澤先生のいる当学科への進学をご検討ください!!

 

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2020年5月 8日 (金)

報道特集(TBS系列):「笑顔の授業」で失語症について伝える活動が放映されます

こんにちは。STkouhouです。
 
失語症は、言語聴覚士が臨床の場で最も多く携わる言語障害の一つです。
 
その失語症について紹介する番組が放送されます!
 

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40代で働き盛りのビジネスマンだった池田博之さんは、ある日突然病に倒れ、
失語症を発症しました。
 
池田さんが職場に復帰するまでの道のりや、池田さんが現在取り組んでいる、
失語症について授業形式で伝える活動、「笑顔の授業」について紹介します。
 
 
放送は、5月9日(土)17時30分からです。
TBS系列で放映の「報道特集(TBS)」の中で放送されます。
※新潟県ではBSN(地デジ6ch)が該当します。
 
『失語症~途切れた言葉の糸』
 脳を損傷するなどして、話せない、聞いて理解できないといった症状が出る「失語症」。
コミュニケーション手段を突然奪われた人たちの過酷な現実。苦悩と葛藤の日々を追った。
(報道特集のツイッターより)
 
「笑顔の授業」の活動には、言語聴覚士も携わっています。
本学科への進学をご検討の方には、ぜひご覧いただくことをお勧めします!!
 
 

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2020年5月 7日 (木)

5/7(木)からWeb授業が始まりました!

こんにちは。STkouhouです。

 

新型コロナウイルスの影響で、大学構内への立ち入りが禁止となっており、

前期授業はすべて、Web授業の形式で行うこととなりました。

 

今年度の前期授業開始はゴールデンウィーク明けの5/7(木)からでしたので、

この連休は、どの教員もWeb授業の準備にかかり切りでした。

その一人、富澤先生の準備風景をご紹介します。

富澤先生の紹介はこちら

 

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富澤先生のご専門は、聴覚障害、オーディオロジー(聴覚学、聴覚補償学)です。

ご専門柄、Web授業における音声に、特に気を使われています。

 

先生が授業を説明する音声を拾いやすいよう、新たなマイクもご準備されていました!

 

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先生は授業動画に字幕をつけることにもチャレンジされていました
(こちらはまだ準備段階とのことです)。

 

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ちなみに本学科では、主にマイクロソフト社のTeamsというシステムで、

Web授業を配信することになっています。

このシステムには、大学が各学生に割り当てたgmailアカウントを用いて、

授業のスケジュールや授業資料の配布などがしやすいというメリットがあります。

 

思いがけずWeb授業を実施することとなり、正直試行錯誤といった状態です。

また、本学科は医療系の授業が多いため、

演習科目などWeb授業では実施しにくい場合もあります。

しかし対面での授業と比べ遜色ない内容を提供できるよう、

教員一丸となって準備しております!!

本学科のWeb授業の取り組みは今後も紹介していきますので、お楽しみに!

 

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