学内実験紹介 ~加工食品の基礎と化学を学ぶ 食品加工学~
健康栄養学科教員の山崎です
今日は当科2年生の授業「食品加工学」をご紹介いたします
食品は古くから保蔵のために様々な工夫がなされ、
おいしく食するために様々な加工法が発展してきました。
「食品加工学」は、農産加工食品、畜産加工食品、水産加工食品、調味料、嗜好飲料
などの加工方法や加工原理を学ぶ授業です。
また、加工食品の安全や品質を確保するための規格基準、
食品表示基準や容器包装についても学びます
例えば、暑い季節にはアイスクリームが食べたくなりますが、
パッケージをみると名称に「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」
と表示されていることがあります
皆さんは、この3つの違い、分かりますか
正解は乳固形分や乳脂肪分の%の違いです
「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」は
「アイスクリーム類」に分類されているのですが、
それぞれ「アイスクリーム」は乳固形分15.0%以上(うち乳脂肪分8.0%以上)、
「アイスミルク」は乳固形分10.0%以上(うち乳脂肪分3.0%以上)、
「ラクトアイス」は乳固形分3.0%以上のもの、と法律で決まっています
さらに、「食品加工学」の授業では、講義で理論を学ぶと同時に、
実習で主な加工食品をつくり、体験的に加工原理・加工方法を学んでおります
写真は昨年の食品加工学実習の様子です
何を作っているところしょうか
白い液体のように見えますが、何でしょうか?
牛乳?
いいえ、違います。
ある原料を一晩水に浸漬した後、水と一緒にミキサーにかけ、
10-15分程度加熱をしてから、布で絞った液です。
塩化マグネシウムを主成分とするものを入れて、しばらく置いた状態です。
滑らかな液体だった状態から、凝固沈殿しています。
もう、何を作っているかお分かりになったでしょうか
そう、木綿豆腐です
そのほか、ソーセージやかまぼこ、こんにゃく、キャラメルなども作ります。
今年は新型コロナウィルスの影響で、前期はすべてメディア授業で実施しています
後期になると、いよいよ実験実習が始まります
今まで通りに実験実習を実施することはできないと思いますが、
感染リスク対策を徹底しながら、学生の皆様の教育の質が担保されるように、
授業をより工夫していきたいと思います!